管理組合の役員の引継ぎが実はとても大事です。
多くの管理組合では、1年ないし2年で役員がいっせいに交替してしまいます。
これは、管理の継続性やレベルの維持という点では、はっきりいって不利です。
しかし、特定の人だけがずっと役員を続けたり、他の人が全く管理に無関心な状況ができたりするのを避けるには、一定期間での役員交替はむしろ必要なことでしょう。
鍵・通帳・印鑑・書類などは目録を作成
そのマイナス面をカバーするためには、引継ぎをうまく行わなければなりません。
先ほど紹介したように、多くの管理組合では、毎年役員が全員交代します。通常総会で新しい役員が承認されると、その後1~2ヵ月かけて引継ぎが行われるのですが、これがスムーズにいかないと、たちまち管理組合の運営に支障をきたします。
管理の質が低下する第一歩は、不十分な引継ぎにあるといっても過言ではありません。
引継ぎにあたってはまず、鍵、通帳、印鑑、書類などをきちんと受け渡しすることです。
これには、あらかじめ何があるのか、目録を作成しておくべきです。 また、預金通帳や保険などの証券がないといったことになると大変です。
受け渡しの際に監事が立ち会うなど慎重に行うことも検討したほうがいいでしょう。
課題や取り組みの申し送りも忘れずに
物の受け渡し以外にも、引継ぎにあたっては前の期からの課題や取り組みを伝えることが重要です。
経緯や処理の方針、進行状況をよく説明し、資料などもきちんと渡しましょう。時間と労力の無駄を省くことにつながります。
さらに、できれば実際の交代前に、次期の役員候補の人たちに理事会へ出席してもらい、翌年度の事業計画案の作成などに加わってもらうといいでしょう。
こうすることで、スムーズに業務をこなせるようになりますし、やる気も出てきます。
●引継ぎで確認すべき主なもの
鍵関係 |
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書類関係 |
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会計関係 |
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その他 |
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