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第2回:分譲マンションの建物で「専有部分」と「共有部分」って具体的にはどう分ける?

株式会社ソーシャルジャジメントシステムゼロから分かるマンション管理 第2回:分譲マンションの建物で「専有部分」と「共有部分」って具体的にはどう分ける?

第2回:分譲マンションの建物で「専有部分」と「共有部分」って具体的にはどう分ける?

分譲マンションの建物は複数の人がお金を出して購入しており、購入者全員の共有と考えることもできます。しかし、それでは不都合なので区分所有法という法律によって、それぞれの購入者が「区分所有」する部分を設け、それ以外を「共有」とすることになっています。

「区分所有」される部分は簡単にいえばそれぞれの部屋の内部であり、これを「専有部分」といいます。「専有部分」は登記上、所有権や抵当権などがそれぞれ別に登記されます。

これに対して「共有」になる部分は「共用部分」といって、専有部分の面積に応じた持分がそれぞれの購入者にあります。そして、購入者が自分の部屋(専有部分)を売却すればそれにともなって共有部分の持ち分も移転するのです。

こうしたマンションの建物の「専有部分」と「共用部分」の区分は、マンションの管理ではとても重要なポイントです。

なぜなら、「専有部分」は各購入者がそれぞれ自分で管理するのに対し、「共用部分」は購入者全員で管理することになるからです。
普段の清掃から何か不具合があったときの補修まで、「共用部分」であれば購入者全員が費用を負担し、どうするかを決めることが必要です。
「専有部分」と「共用部分」の区分があいまいだと、トラブルがあった場合の責任の所在や費用負担などに影響するのです。

しかし、「区分所有法」では専有部分と共用部分の境界を明確に規定しているわけではありません。
おおざっぱにいって、コンクリートの床や壁、天井で区切られた各住戸の内側が「専有部分」、それ以外が「共用部分」です。しかし、マンションの構造や設備は様々であり、実際にはそれぞれのマンションの設計や使用状況などに応じて解釈することになります。

そもそも専有部分の考え方には「内壁説」「壁心説」「上塗説(折衷説)」の3つがあります。
「内壁説」は各住戸の壁や床、天井の表面までが共用部分であり、専有部分は室内空間のみという考え方です。しかし、これでは壁のクロスや床のフローリングなども共用部分ということになりかねません。「壁心説」は壁などの中心を基準に考えるものです。しかし、これでは壁や床などの一部は専有部分となり、各住戸の所有者が勝手に手を加えていいことになり、やはり不都合です。そこで現在は、コンクリートの躯体は共用部分、表面のクロスやフローリングなどは専有部分とする上塗説が有力です。
国土交通省が作成・公表している「マンション標準管理規約」も上塗説を採用しているとされ、専有部分は「住戸番号を付した住戸とする」として、共用部分との境界を次のように規定しています。

・天井、床および壁は、躯体部分を除いて専有部分
・玄関扉は、鍵および内部塗装部分のみ専有部分
・窓枠およびガラスは、専有部分に含まれない

注意しなければならないのは、玄関扉(鍵と内部塗装部を除く)やサッシの窓枠、ガラスは共用部分という点です。これらは勝手に取り替えたりはできないのです。

実際、この「標準管理規約」を参考に、境界を決めているマンションが多いとされます。

自分が住むマンションでは、専有部分と共用部分の境界がどのようになっているのか、ぜひ管理規約などで確認してみてください。